【福祉車両】ホンダ N-BOXスロープはどんな人に向いてる?特徴と注意点を解説

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ホンダの大人気軽自動車「N-BOX」には、福祉車両として高い評価を受けている「N-BOX スロープ」がラインナップされています。本記事では、その特徴や注意点、どのような人に向いているのかをわかりやすく解説します。

「N-BOX スロープ」は2024年に車いす移動車として国内販売台数ナンバー1を獲得した実績を持つ、大人気の福祉車両です。現在は3代目モデルとなっており、各世代ごとの特徴も解説するので、中古車を検討している方にも役立つ情報をまとめています。

本記事は、福祉車両専門店「福祉カー.jp」を運営する株式会社 共立自動車のスタッフが執筆・監修しています。
担当スタッフは福祉車輛取扱士の資格を保有しており、日頃から福祉車両の専門家として、販売・整備・ご相談対応などを行っています。現場での豊富な経験と知識をもとに、正確かつ実用的な情報をお届けします。

福祉車両の専門店 福祉カー.jp / 株式会社 共立自動車

目次

【福祉車両】ホンダ N-BOXスロープとは?

N-BOXスロープってどんな車?

ホンダの福祉車両「N-BOX スロープ」とはどのような車なのか紹介していきます。

N-BOXシリーズの福祉車両

NBOXのパンフレット

「N-BOX スロープ」は、ホンダが展開する軽自動車「N-BOX」シリーズの福祉車両です。2025年現在は3代目モデルまで販売されています。

なお、「N-BOX スロープ」という名称で福祉車両がラインナップされたのは2代目からです。初代モデルには専用グレードはなく、「N-BOX+(プラス)」という派生モデルが存在しました。そこにスロープや電動ウインチをオプション装着することで、車いす移動車(福祉車両)として販売されていました。

N-BOX スロープの特徴

N-BOXスロープの特徴

N-BOX スロープは、軽自動車の中でもトップクラスの人気を誇るN-BOXをベースに、車いすでの乗降車を可能にした福祉車両です。ここでは、その代表的な特徴を紹介します。なお、福祉車両としてのN-BOXはスロープタイプのみラインナップされています。サイドリフトシートタイプはラインナップされていません。

広い室内空間

N-BOXスロープの広さ

N-BOXはもともと軽自動車の中でも室内の高さや奥行きが広く設計されている軽ハイトワゴンです。スロープ仕様ではその強みを活かし、車いすに乗ったままでも余裕を持って乗車できるスペースが確保されています。

普段使いと両立できる設計

N-BOXスロープの後部座席

N-BOX スロープはスロープを収納すれば、通常のN-BOXとほぼ同じように使える点も魅力です。買い物や送迎など、日常生活での利便性を損なわないため、「普段は普通の車、必要なときは福祉車両」として使い分けることができます。

N-BOXスロープのスロープ収納

また、N-BOXのスロープは完全に倒してフラットな荷室の床にできる仕様になっているので、スロープが邪魔になりづらく、普段使いする場合も便利に活用可能です。

スロープと電動ウインチが標準装備(2代目以降)

N-BOXスロープの電動ウインチ

スロープタイプの福祉車両の中には電動ウインチが非搭載の車両も存在します。電動ウインチは、車いすの方をスロープの勾配を安全かつ小さな力で乗降車するために必須ともいえる装備です。2代目以降の「N-BOX スロープ」には電動ウインチが標準装備されているので、力の弱い女性の方でも安心して車いすの方を乗降車させることができます。

2WD・4WDを選択可能

N-BOXスロープの下回り

「N-BOX スロープ」は2WDと4WDどちらも選択可能です。スロープタイプの福祉車両の中には2WDしかラインナップされていないモデルも多々存在しますが、N-BOX スロープであれば4WDモデルも存在するので雪国の方も安心して選択することができます。

N-BOX スロープの世代

N-BOXスロープの世代

N-BOXは2025年現在、3代目まで販売されています。そのため、福祉車両として販売されているN-BOXも3世代あります。各世代のN-BOXについて特徴をまとめたので、中古車で福祉車両のN-BOXを探す場合には世代にも注目してみましょう。

初代(JF1/JF2)

初代N-BOX+

2011年~2017年頃に販売されたN-BOXです。初代ではN-BOX+として福祉車両として使用できるスロープ付きのN-BOXが販売されました。

この世代は福祉車両としてのN-BOX+と、レジャーなどで使用することを想定した普通の車としてのN-BOX+があります

JF1のテーブル

そのため、スロープは搭載されていても、電動ウインチが非搭載で福祉車両として使うには不便な車両もあります。

また、安全補助装置(自動ブレーキ)はオプションのため、車両によって有無が異なります。

中古車両としては、価格帯は低めですが、低年式車両や走行距離がかなり伸びている車両も多いので、長く乗りたい方は注意しましょう。

2代目(JF3/JF4)

2代目N-BOXスロープ

2017年~2023年頃に販売されたN-BOXです。2代目からはN-BOXシリーズの中に「スロープ仕様」として正式にグレードの一つとしてラインナップされました

また、安全補助装置のホンダセンシングが装備されている車も多く、より快適かつ安心して運転できるようになっています。

JF3の便利部分

車いすの方が乗る後席部分についても、手すりの展開のしやすさやスロープのロック方法などが改良されており、福祉車両としての使い勝手も向上しています。

中古車両としては、低走行距離車両や比較的高年式車両も選択しやすい状況です。安全補助装置もしっかり搭載されており、中古で扱いやすくてコスパの良い福祉車両を探している方におすすめです

3代目(JF5/JF6)

3代目N-BOXスロープ

2023年~販売されている現行のN-BOXです。3代目からはN-BOXシリーズ全体としてグレードの統合が行われました。

2代目よりも進化した安全補助装置ホンダセンシングが搭載されており、クルーズコントロールや急アクセル抑制機能などが追加されています。

また、電動パーキングブレーキが採用されたことで、ブレーキホールド機能も追加されています。

その他、内外装のデザインや収納、USB充電ポートなどが刷新されています。

JF5の手すり

福祉車両架装部分としては、大きな変化はないものの手すりがオプションとなりました。

中古車両としては、2代目よりも流通量が少なく高年式・低走行距離車両が多いため価格帯は高めです。

なお、世代はN-BOXの型式を確認することで特定できます。車検証の型式欄に「DBA-JF1」や「DBA-JF4」などと記載されていますので、ご自身の乗っているN-BOXを確認したい場合はこちらを確認しましょう。また、N-BOXの場合、JF〇の〇部分の数字が奇数の場合は2WD、偶数の場合は4WDとなっています。

【福祉車両】ホンダ N-BOXスロープはこんな人におすすめ!

N-BOXスロープはこんな人におすすめ!

N-BOX スロープは、広い室内による快適な空間と福祉車両としての実用性を兼ね備えた福祉車両です。前述した特徴を踏まえて、N-BOXはどのような方に特におすすめできるのか解説します。

個人使用の福祉車両を探している人

個人利用の車いす

病院や施設などでの送迎用途や介護タクシーなどでの業務用途ではなく、日常生活の中で家族の送迎やお出かけ用に福祉車両が必要な方に最適です。コンパクトな軽自動車でありながら、広々した車内で車いすの方と安心して出かけることができます。そのため、初めて福祉車両を選ぶ方にも向いています。

ただし、ベースは軽自動車のため対応できる車いすには制限があります。特に大型や特殊形状の車いすは乗車できない場合があります。業務用途のように不特定多数の方を乗せるような用途では、対応できない場面もあります。業務用途の福祉車両の軽自動車としては、ハイゼットカーゴやエブリイワゴンなどの軽バンタイプの福祉車両がおすすめです。

また、N-BOXスロープでは車いすの方が乗車する際に後部座席を両側とも収納する必要があり、介助者が隣に座ることはできません。個人利用であれば大きな問題になりにくいですが、業務利用には不向きと言えるでしょう

普段は普通の車として使いたい人

N-BOXスロープの後部座席格納状態

スロープを収納すれば一般的なN-BOXと同じように使えます。買い物や通勤、子どもの送迎など、普段の生活シーンにも便利に使用できます。両側にスライドドアも装備されているので、場面を選ぶことなく様々なシーンで活躍します。そのため、普段使いの車としても使いたいといった方にもN-BOX スロープはおすすめです。

大きな車の運転が苦手な人

スロープタイプの福祉車両(ミニバンタイプ)

ハイエースやノアなどのミニバンタイプの福祉車両は車内が広い反面、運転や駐車に不安を感じる人も少なくありません。N-BOX スロープは軽自動車なので取り回しが楽で、狭い道路や駐車場でも安心して使えます

特に安全補助装置であるホンダセンシングを搭載した、N-BOX スロープを選択することでより安心して運転することができます。

2台目の車に福祉車両を検討している人

すでに普通車を1台所有している家庭で、もう1台を「福祉車両」として検討している方にもおすすめです。N-BOXは軽自動車のため乗車定員は4人、車いすの方が乗車した場合3人となります。そのため、普段の家族全員でのお出かけには普通車を使用して、車いすの方とお出かけする場面でN-BOX スロープを利用するといった使い方もおすすめです。

【福祉車両】ホンダ N-BOXスロープの注意点

N-BOXスロープの注意点

N-BOX スロープは個人利用にぴったりな福祉車両ですが、購入前に知っておくべき注意点もあります。実際に使う場面をイメージしながら確認しておきましょう。

リクライニング車いす・大きい車いすの乗車に注意

N-BOXは軽自動車のため、車内スペースには限りがあります。標準的な車いすであれば問題なく乗車できますが、背もたれが大きくリクライニングする車いすや、電動車いすなど大型タイプは乗車できない場合があります。可能であれば、購入前に実際に使用したい車いすを持参して乗車させてみましょう。

ディーラーでも福祉車両を展示車両として置いている店舗は少ないので、在庫車があり試乗して確かめることができる福祉車両の専門店での下見・購入がおすすめです

乗車人数に注意

福祉車両としての利用で車いすの方が乗車する場合、後部座席を左右ともに収納する必要があるため、定員は「運転席+助手席+車いすの方」で最大3名となります。家族での移動が多い方は、用途に応じて「普段は普通車」「車いすの方がいる時はN-BOX」といった使い分けが必要になるでしょう。

N-BOX スロープの後部座席を起こして通常の車として使用する場合は、通常のN-BOXと同様に定員は4人となります。

スロープ展開時の駐車スペースに注意

スロープ分の駐車スペース

スロープを使って車いすを乗降させる際には、後方にある程度のスペースが必要です。狭い駐車場や壁際に停めた場合は、スロープを展開できないこともあります。普段利用する駐車場の広さや環境を事前に確認しておきましょう。

「福祉車両」ではないスロープ付きN-BOXに注意

中古車市場では、キャンプやレジャー用途向けに販売されていた「スロープ付きN-BOX+」も流通しています。これらは必ずしも福祉車両として設計されたものではなく、電動ウインチが付いていない場合もあります。今回のように、「福祉車両」としてN-BOXを使うつもりなら、必ず「電動ウインチ付き」かどうかを確認して購入するようにしましょう。

このようにN-BOX スロープは便利な一方で制限もあります。購入前には必ず実車確認を行い、自分の利用シーンに合うかを見極めましょう。また、迷った際や自分に合った福祉車両が見つからないときには福祉車両の専門店に相談してみましょう。

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