専門店が選ぶ!軽自動車のおすすめ福祉車両を紹介

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福祉車両というと施設向けや業務用のイメージが強いかもしれませんが、最近ではご家庭での介護や送迎に適した“軽自動車タイプ”が人気を集めています。コンパクトで小回りが利き、運転に不安がある方でも扱いやすい点が大きな魅力です。駐車のしやすさや維持費の手軽さも、個人で使いやすい理由のひとつです。

この記事では、福祉車両専門店の視点から、軽自動車タイプのおすすめ車種を厳選してご紹介します。はじめて福祉車両を選ぶ方や、買い替えを検討している方にも役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてください。

本記事は、福祉車両専門店「福祉カー.jp」を運営する株式会社 共立自動車のスタッフが執筆・監修しています。
担当スタッフは福祉車輛取扱士の資格を保有しており、日頃から福祉車両の専門家として、販売・整備・ご相談対応などを行っています。現場での豊富な経験と知識をもとに、正確かつ実用的な情報をお届けします。

福祉車両の専門店 福祉カー.jp / 株式会社 共立自動車

目次

軽自動車の福祉車両の特徴

軽自動車の福祉車両の特徴

軽自動車の福祉車両には、大きな車にはない扱いやすさと日常使いに適した特徴があります。ここでは、軽自動車の福祉車両ならではの機能面や構造的な特徴について、代表的なポイントを解説します。

軽自動車は「スロープタイプ」か「回転シート・サイドリフトシート」

スロープタイプとサイドリフトシート

福祉車両には主に、「スロープタイプ」「回転シート・サイドリフトシートタイプ」「リフトタイプ」「送迎車仕様車」の4タイプがあります。軽自動車の福祉車両は主に「スロープタイプ」もしくは「回転シート・サイドリフトシートタイプ」が中心となります。

スロープタイプは、車いすに乗ったまま車内へ乗り込める構造で、車いすごと車内へスムーズに移動できるのが特長です。後部にスロープが付いており、介助者が車いすを押して乗せるだけで、乗降が簡単に行えます。日常の通院や買い物、送迎などで使いやすいタイプです。また、電動ウインチが搭載されていれば介助者の方も少ない力で乗降をサポートできます。車いすに着席したまま乗車するので短距離の移動に向いています

一方、回転シート・サイドリフトシートタイプは、助手席や後部座席が外側に回転したり昇降したりして、乗り降りをサポートするタイプです。車いすの使用までは必要ないけれど、立ち座りや車の乗り降りに負担がある方に向いています。介助の負担を軽減したい方や、身体機能に不安がある高齢者の方にもおすすめです。また、車のシートに着席できるので長距離の移動に向いています

どちらのタイプが適しているかは、利用者の身体状況や介助の有無、利用シーンに応じて選ぶのがポイントです。より詳しい各タイプの福祉車両の詳細は下記記事をご覧ください。

乗車定員は最大4名

NBOXスロープの後部座席レイアウト

通常の軽自動車の乗車定員は、基本的に最大4名です。福祉車両として使用される軽自動車も同様で、乗車定員は最大4名となります。スロープを使用しない場合は、一般的な軽自動車と同じように利用できるのも、大きなメリットのひとつです。

ただし、スロープを使用して車いすのまま乗車する場合は、「車いす利用者1名+同乗者1~2名(運転手含む)」が上限となることが多く、後部座席を車いすスペースとして使う構造になります。そのため、4人での乗車や複数人の送迎には不向きなケースもあります。

それでも、日常の通院や短距離の移動、少人数での送迎には十分対応可能です。「普段は通勤や買い物など少人数で使い、必要なときだけ福祉車両として活用する」といった柔軟な使い方ができる点も、軽自動車タイプならではの魅力といえるでしょう。

【個人向け】軽自動車のおすすめ福祉車両

個人向けのおすすめ軽自動車の福祉車両

軽自動車タイプの福祉車両は、運転しやすく、取り回しもラクなことから個人での利用に人気があります。通院や買い物など、日常的な移動をサポートできるうえ、コンパクトで駐車もしやすいため、運転に自信のない方でも安心して扱えるのが特長です。

前述の通り、軽自動車の福祉車両には「スロープタイプ」と「サイドリフトシートタイプ」の2種類があります。
ここでは、それぞれのタイプから、個人利用におすすめの車種を厳選してご紹介します。

【スロープタイプ】ホンダ NBOX スロープ

ホンダのNBOXスロープ

ホンダのN-BOXは、軽自動車の中でもトップクラスの広さと使いやすさを誇る人気モデルです。福祉車両仕様のスロープタイプでは、後部座席を折りたたむことで緩やかなスロープが展開され、車いすのままスムーズに乗車できます。電動ウインチも搭載されており、介助者の負担を軽減しながら安全な乗降をサポートします。

折りたたんだ後部座席は足元スペースに収納される構造のため、車いすの前後スペースを圧迫しません。また、天井高がしっかり確保されているため、車いすに乗ったままでも圧迫感を感じにくく快適に乗車できる室内空間も魅力です。さらに、スロープを使用しないときは後部座席を起こして通常の4人乗り軽自動車として使えるため、普段使いと介護での使用の両立を考えている方には特におすすめの一台です。

4WD仕様も選択可能で、雪道や坂道にも強く、寒冷地でも安心して使用可能です。また、安全運転支援機能「Honda SENSING」搭載車を選べば、より安心・安全に日常の移動をサポートしてくれます。

【サイドリフトシート】ダイハツ タント ウェルカムシートリフト

ダイハツのタントウェルカムシート

ダイハツ タントは、助手席側の「ミラクルオープンドア」が特長の軽スーパーハイトワゴンで、乗降性に優れた福祉車両のベース車として高い人気を誇ります。この「ミラクルオープンドア」は、左前ドアと左後ろドアの間にある柱(センターピラー)をなくすことで、非常に広い乗降スペースを実現した、タントならではの構造です。

「ウェルカムシートリフト」はそのタントをベースに、助手席が電動で回転・昇降する福祉仕様となっており、乗る方にも介助する方にもやさしい設計です。柱がないことで乗り込み口が大きく開きシート前のスペースを広くとれるので、乗車時に膝をぶつけにくく、足腰に不安のある方や背の高い方でもスムーズに乗り降りできます。

リモコン操作により、助手席が外側にせり出して下がる動作はとてもスムーズで、介助者が抱え上げる必要もなく、安全かつ負担の少ないサポートが可能です。また、シートにしっかり座って移動できるため、車いすに乗ったままよりも快適性が高く、長距離の移動にも向いています

スロープタイプと異なり、後部座席をそのまま使えるため4人乗りとしての日常使いにも便利です。普段のお出かけから介助が必要な場面まで対応できる、実用性の高い福祉車両としておすすめの一台です。さらに車いすを荷室に収納する際の車いすの持ち上げ・持ち下げをサポートすためのクレーンを搭載した車両もあります。

【スロープタイプ】ダイハツ アトレー スローパー

ダイハツのアトレースローパー

ダイハツ アトレー スローパーは、軽バンタイプをベースにした実用性の高いスロープ仕様の福祉車両です。内装はN-BOXのような軽ワゴンと比べるとシンプルな造りですが、車いすでの乗降や日常使いに必要な機能がしっかり備わっています

天井が高く、開口部も大きく確保されているため、車いすに乗る方が背が高い場合でも圧迫感なくゆったりと乗り込めるのが大きな特長です。また、後部に設置されたスロープは幅が広めで、大き目な車いすでもスムーズに乗車可能。電動ウインチ付きのモデルであれば、介助者の負担も少なく、安全な乗降が可能です。

普段は後部座席を起こして4人乗りの軽自動車として使えるため、通勤や買い物などの一般用途にも対応福祉用途と日常使いのバランスを重視する方におすすめの一台といえます。

【介護タクシー・施設送迎用途向け】軽自動車のおすすめ福祉車両

介護タクシー向けのおすすめの軽自動車の福祉車両

介護タクシーや施設での送迎用としても、軽自動車の福祉車両は人気があります。車体がコンパクトで運転しやすいため、誰でも扱いやすく、狭い道や住宅街でもスムーズに走行できるのが大きなメリットです。普通車よりも車両価格や維持費を抑えられる点も業務用として魅力的で、日々の送迎にちょうどいいサイズ感と機能性を備えています。ここでは、送迎業務に適した軽自動車タイプのおすすめ福祉車両をご紹介します。

【スロープタイプ】スズキ エブリイワゴン/日産 NV100クリッパーリオ

エブリイワゴン

スズキ エブリイワゴンは、業務用軽バンをベースにしたスロープタイプの福祉車両で、介護タクシーや施設の送迎など、日常的な業務利用に最適な一台です。軽バンならではのシンプルで実用的な内装と高い耐久性は、使い勝手の良さとコストパフォーマンスを両立しています。

また、車高が高く室内空間にゆとりがあるため、車いすに乗った方の体格を選ばず、背の高い方でも快適に乗車できる点も大きなメリットです。後部にはスロープが装備されており、電動ウインチ付きモデルであれば、介助者1人でもスムーズかつ安全に乗降をサポートできます

エブリイワゴンスローパーの室内空間

リアシートが左右分割式になっており、運転席側のシートだけを倒せば、助手席側の後部座席に介助者が座って車いすの方を介助できる点も、実用性の高いポイントです。

エブリイワゴンとNV100

なお、日産 NV100 クリッパーリオは、このエブリイワゴンのOEM車です車両の製造はスズキが行っており、構造や性能はエブリイワゴンと共通。販売は日産が担っており、エンブレムの見た目やブランドが違っても、基本的な使い勝手は同等です

【スロープタイプ】ダイハツ アトレー スローパー

アトレースローパーは万能

ダイハツ アトレー スローパーは、乗用モデルのアトレーをベースにしたスロープタイプの福祉車両です。介護タクシーや施設送迎といった業務用途はもちろん、使い勝手のよさから個人・家庭での利用にも対応しやすい一台です

電動ウインチ

高い車高と広い室内空間を備えており、車いすに乗ったままでも頭上や足元にゆとりがあるため、体格を問わず快適に乗車できます。後部にはスロープを装備し、電動ウインチ付きモデルを選べば、介助者ひとりでも安心して乗降サポートが可能です。

なお、アトレーはあくまで乗用車ベースのモデルであるため、内装も比較的しっかりしており、日常使いの快適性も重視された設計になっています。一方で、より業務用途に特化したモデルを検討する場合は、同じダイハツから販売されている商用バンベースの「ハイゼットスローパー」も選択肢のひとつです。

使用シーンや乗車頻度に応じて、アトレーの快適性とハイゼットの実用性を比較検討するのもおすすめです。普段は後部座席を起こせば4人乗りの軽自動車としても使える(後部座席が取り外されている場合や補助席仕様になっている場合もあります。)ため、業務用・個人用どちらにも対応できる柔軟性の高い福祉車両です。

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